和装衣裳あれやこれや~種類編~

和装衣裳あれやこれや~種類編~

 

奈良和婚ブログをご覧いただきまして有難うございます。

ヘアメイク・着付けを担当しております宇都早苗です。

本日8月1日は『八月朔日(はちがつさくじつ)』、幼い頃母に「八朔の日」と教わりました。「八朔の日」にはお稽古事などをなさっている方々が日頃お世話になっっている方へ挨拶まわりをされる風習があるようです。毎年京都花街の芸舞妓さんが正装をしてお茶屋さんや芸事のお師匠さんの元へ訪問されているニュースが流れます。「あ~夏やなぁー、今年も後半分かぁー」なんて思いながら夏の風物詩のように感じるのは私だけでしょうか・・・🎐

 

さて、これまではヘッドアクセサリーについてお話してきました。今回はお衣裳についてお話をしてみようかと思います。以前にお話しした内容と少し重複するところもあるかと存じますが、改めてご覧いただけましたら幸いに存じます。

 

まず、和装衣裳を種類で大きく分けてみましょう。

 

白無垢×文金高島田(おかつら)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

白無垢 : 鎌倉・室町時代頃から婚礼衣裳として使われたといわれています。、打掛・掛下・帯・その他小物すべてを白で統一する、和装の婚礼衣裳で最も格式の高いお衣裳のひとつです。

 

 

 

色打掛×洋髪(ネープシニヨン)×花

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

色打掛 : 室町時代に武家の女性が婚礼衣裳として使ったのが始まりとされます。華やかな色や柄の打掛が主ですが、白以外の打掛は全て色打掛といいます。

 

 

 

引き振袖×洋髪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

引き振袖  : 江戸時代に上流階級の婚礼衣裳として使われたのが始まりとされます。本振袖をおはしょりをつくらずに裾を引いて着る花嫁様だけのスタイルです。『大振袖』『お引きずり』などとも呼ばれています。振袖の中で最も格が高く、比翼仕立てになっており、裾の『ふき』や袖口に綿を入れてふっくらさせています。打掛を羽織らないので帯や小物、抱え帯などのコーディネートやアレンジで目指すイメージを楽しめます。

 

 

現代では、ヘアスタイルを洋髪になさる花嫁様が多くなり、それにともなってお衣裳もモダンなコーディネートをするようになってきました。上記にあげた『白無垢』は花嫁様のお衣裳から小物までの全てを白で統一するというものですが、白い打掛の中にお召しになる掛下にお色味を配した『色掛下』を取り入れられたり、懐剣・筥迫などの小物に色味のあるものや刺繍を施しているようなものを取り入れたりと、装いも色々と楽しめるようになっております。まさに、花嫁様のなりたいイメージを叶える為の多種多様なアイテムです。

 

お衣裳と合わせて選びたいものが、挙式時にお被りになるお帽子です。

お帽子には以下のような組み合わせがございます。

 白無垢×角隠し(揚帽子)または綿帽子

 色打掛×角隠し(揚帽子)

 引き振袖×角隠し(揚帽子)

また、ヘアスタイルとの組み合わせもあり、以下のようになります。

 かつらまたは地毛結日本髪×角隠し(揚帽子)または綿帽子

 洋髪×綿帽子

この組み合わせやそれぞれがもつ意味などは、またいつかお話が出来ればと思います。

 

 

ここでもう少し、これまでは花嫁様の事ばかりお伝えしてまいりましたが、もうお1人の主役である花婿様のお衣裳について、この機会に少しふれたいと思います。

花婿様の和装の種類は大きく分けて、

 黒五つ紋付羽織袴(くろいつつもんつきはおりはかま)

 色紋付羽織袴(いろもんつきはおりはかま)

上記2種類に分けられます。なんだか早口言葉のような・・・

婚礼衣裳をお選びになるお二人を拝見しておりますと、やはり花嫁様主体でお衣裳を決定されていらっしゃるようにお見受け致します。最初から花婿様の和装は『黒五つ紋付羽織袴』と思っておられる方が殆どのようです。

大切なのは、お二人の息を合わす事。同じくお衣裳においても、お二人のお衣裳の格を合わされるとよいと思います。

花嫁様がご自身の『なりたい』を叶える為の装いを楽しまれるように、花婿様にもぜひ、和装を楽しんでいただきたいと思います。

 

思いは人それぞれ、その思いをどれだけ形に出来るか・・・沢山ヒアリングをさせていただいて、一緒にご相談させていただきます。

花嫁様の『なりたい』を叶えたい・・・、そんな気持ちで、

ある時はアイテムをつかってみたり、色々な作戦を練ってみたりしながら、ヘアメイク・着付けを担当させていただきます。

ではまた・・・